ベトナム不動産市場:資本の流れが良いシグナルに

ベトナム不動産市場

ベトナム不動産市場 :資本の流れが良いシグナルに

COVID-19パンデミックの影響を受けているにもかかわらず、ベトナムの不動産市場 は今でも専門家に魅力的な投資チャネルとされており、市場をリードすると見込まれている。

ベトナムの不動産は依然として魅力的な投資チャネル

ベトナムでは、2020年3月以降、Covid-19の流行が3回発生した後、ブームが到来し続けている。 都心部および郊外から観光都市までの不動産価格は20〜50%上昇している。

この間発表されたVNDirectの住宅不動産見通しレポートによると、流通市場の地価は、国内2大不動産市場であるハノイおよびホーチミンの郊外における市街地は急激に上昇しているという。

ベトナム不動産市場
ベトナム不動産の大幅上昇の見通し

ベトナム不動産仲介業者協会の専門家は、上述の地域の地価が上昇した理由として、ハノイのホン川(Song Hong)に関するマスタープラン草案の発表やホーチミン市の複数の県が「区」とされる提案などの影響を受けたためであると解説した。

実際には、Covid-19感染症発生以降、ベトナムだけでなく世界でも不動産は潜在的な投資チャネルとして挙げられている。Covid-19感染拡大による経済危機は、投資家の安全資産へのシフトに繋がっていると考えられる。株式・金が上下し、貯蓄金利は急激に低下しているうちに、不動産は効果的な資金使途方法だと見なされている。Covid-19感染症は4回目にコミュニティーで広がり、爆発的に増えているが、政府による徹底的なCovid-19感染症の拡大防止策やワクチン接種キャンペーンの状況から、多くの専門家はベトナムが短期間にCovid-19流行の抑制に成功し、経済成長を回復すると予測している。一般的な回復の勢いで不動産への資本流入が進んでいるという前向きなシグナルが見られている。

BIDVのチーフエコノミスト、国家財政金融諮問評議会のメンバーであるCan Van Luc氏によれば、現在不動産セクターにおいて主要なクレジット源が4つある。それらは、信用機関、民間資本、FDI資本、株式資本である。

民間資本の流れについて、BIDVのチーフエコノミストによると年初から5月まで、不動産業界において3500の新規企業が設立されていた一方で、前年同期比30%増の約935の不動産企業が一時的に操業を停止した。

3番目の資金源はFDI資本である。不動産セクターは5月末まで新規登録資本額が約7億4000万米ドルで登録資本総額の10.6%を占め、外国投資誘致の分野で3位にランクされている

楽観的な予測

不動産の専門家によると、低層プロジェクトの供給不足は、ハノイとホーチミン市の2大不動産市場で続いている。この状況は、2022年により多くのプロジェクトが発売されるにつれて、減少すると見込んでいる。

ベトナムの不動産市場
ベトナムの不動産市場は供給不足の兆しを見せている

実際、ハノイでは2021年の最初の5か月の間に発売される低層プロジェクトはほとんどなかった。市場での供給は2020年末に発売されたプロジェクトであり、これらも希少になりつつある。

ベトナム不動産仲介協会の書記長グエン・ヴァン・ディン氏は、今後も不動産は引き続き最も持続可能な投資チャネルであり、供給不足や原材料価格の増加によって不動産価格も上昇し続ける可能性が高いだろうと述べた。

「供給が不足し続けるものの資金が流入し続けているのは、年末の数ヶ月でも郊外だけでなく地方においても低層不動産の売上急増を目撃すると予測できるでしょう」ベトナム不動産仲介協会の書記長は分析した.