ベトナム経済は今も尚、良いニュースで溢れている。ベトナムはGDP成長スピードを維持、2018年第3四半期には6.88%に達するなど、世界で最も経済発展スピードの速い国の1つとなっている。FDIは急速に増加し続け、在外ベトナム人による海外送金額は記録的な数値となり、外貨準備高も最高レベルに達しベトナムドンは安定している。
人口構造の黄金期、経済の前向きな見通し及び新規インフラ案件は、ベトナム住宅市場成長に向けての原動力となり続けている。ホーチミン・ハノイ両都市は、変革期に踏み込んでおり、地域諸国各市と同等レベルに成長している。マンション市場は強い住宅需要に支えられ、内、高級セグメントはベトナム国内・地域諸国の超富裕層から注目を集めている。豊富な資本、外国人投資家の増加及び適切なマクロ政策の背景において、住宅市場はプラスな成長の見通しを持っている。2010年~2014年段階における成長スピードは速いとは言えなかったが、これら基本的な指標は過去10年以上に渡り住宅価格の引き上げに貢献した。市場では、一等地・優れた建設品質・世界クラスの便宜施設を備えた新たな豪華プロジェクトが増えている。平均所得が着実に増加し、国内の買い手にとって良好な財務パッケージを備える事で、市場では多くのプラス変化を目の当たりにした。急速な都市化とインフラストラクチャの発展により、主要都市におけるハイエンド商品に対する数多くのチャンスが訪れた。
ホーチミン市の成長率がクアラルンプールやバンコク等、地域諸国の同等市場と比較して高いにもかかわらず、ハノイ・ホーチミンマンション価格は一般的にこれら市場よりも低くなっている。平均価格は上昇し続けるが穏やかな波を描くと予測されており、当価格上昇は、以前よりも高基準、高住宅需要、急速な都市化、中上流階層の急増、並びに利便なインフラ等を表している。
図:アジアにおける高級マンション価格
ホーチミン市内中心部における新築住宅価格は、平均5,500〜6,500USD/m2程であり、これは住宅が常に記録的高価格である香港の数分の一である。冷却対策により、多くの国々で住宅税が高騰したが、ベトナムでの当税率は比較的低く国内外の買い手にとって魅力的だ。従って、2015年に外国人の住宅所有権政策が施行された後、ベトナムでの不動産投資需要が大幅に増加した事は驚くべきことではない。大都市での高級プロジェクト数は明らかに不足しており、買い手は長期にわたる大幅な資本増加の可能性が垣間見える他、賃貸収益が5%を超える事は、他の地域他諸国では収益が減少していることを鑑み、魅力的な投資チャンスだと言える。
高級住宅セグメントにおける長期的な投資機会が続々と現れており、特に経済指標が依然著しく成長している中、買い手は投資額を増加する事で更なる利益享受が可能となる。ベトナム不動産市場が香港・シンガポールなどの発展ピークに達するまでの道のりは未だ遠い。しかしながら、強力な経済成長率、急成長中の中流階層、そして価格の手頃さから、ベトナムは引き続き前進し、アジアの次期虎となる。