ホーチミン市人民委員会は、南部ロンアン省ベンルックとドンナイ省ロンタインを結ぶ高速道路の早期引き渡しを実現するため、各種の問題を解決するよう関係機関に指示した。
また、1区ベンタイン市場と12区タムルオンを結ぶホーチミン・メトロ2号線の建設についても、都市鉄道管理委員会に対し、住民の再定住などの問題解決に向けて地元の政府機関と協力することを要請した。
ホーチミン市1区と3区、10区、12区、タンビン区、タンフー区の人民委員会は近く、建設用に住民が立ち退きした土地を譲渡する。また、各部局は立ち退いた住民に対し、政策に基づいて補償や再定住の支援を実施する。
ベンルック-ロンタイン高速道は、ロンアン省やホーチミン市、ドンナイ省を通過し、2014年7月に着工された。第1期の総投資額は31兆3,200億ドンで、日本政府やアジア開発銀行(ADB)からの借り入れも含まれる。高速道は2018年に完成予定だったが、現状では76%にとどまっており、2019年から現在に至るまで工事は止まっている。
今年3月末にチン・ディン・ズン副首相は、ホーチミン市とドンナイ省の人民委員会に書簡を送り、プロジェクトに関わる投資活動の障害を取り除き、予算を割り当てるよう要請した。資金不足や建設用地引き渡しに関わる問題など、計画された進行状況に合わせて解決していくよう求めた。
メトロ2号線では、2019年11月に投資額の調整について承認され、メインパッケージの契約業者の選定計画についても認可されていた。ただ、現在でも土地収用に対する補償が難題となっている。メトロ2号線の建設では、602世帯が影響を受けるが、補償を受け取ったのは約110世帯に過ぎない。土地を引き渡したのは、55世帯だ。
ホーチミン市都市鉄道管理局(MAUR)は用地の引き渡しは、遅くとも4月か5月には完了する必要があると主張する。6月には土地の引き渡しに同意していないケースや、不法なケースであっても、強制的に買い取りが実施されるためだ。
出典:NHD