ベトナムの不動産市場の動向はワクチン接種の進捗に大きく左右される
2021年上半期のCOVID-19流行第4波によって、不動産市場のほとんどのセグメントの停滞には目を覆った。下半期の不動産市場の回復にはワクチン接種の進捗に依存していると考えられる 。
今年の上半期の市場は暗い影を落としたが、停滞期を乗り越えるように対策を講じている。
市場調査機関はベトナムの不動産市場の2021年の第2四半期に関する一連のレポートを発表した。 それらのほとんどで不動産市場及び企業がその困難な状況においても多大な努力をしていることを示した。
ホーチミン市においてJLLベトナムは、今年の前半にCOVID-19流行第4波が一連の販売開始のイベントを遅らせ、新しいプロジェクトの市場参入を妨げた要因になると記録した。しかし新築マンションの販売戸数は、前年同期比58%増の6,000戸を超え、プライマリーマーケットで取引されているマンションの総数は約8,300戸となった。新しいマンション供給は主にトゥドゥック市のビンホームズグランドパーク(Vinhomes Grand Park)や12区のパイシティ(Pi City)、1区のグランドマリーナ(Grand Marina)などの大規模プロジェクトだ。
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市場の見通しについても新型コロナ第4波の対策とした社会的距離によって発売開始イベントが停止、または延長され、新規供給に大きな影響を及ぼした。 パンデミック下とその後の在宅勤務の需要が増加し、将来の住まいにおけるワークスペースの重要性を再確認する傾向へなり始めている。
ベトナムのコンドミニアムセグメントは多くの人が考えるような「沈黙」ではなく、市場の困難と努力を明確に示す「起爆剤」として優れた製品だと考えられる。
ワクチンは不動産市場を救う
今年の下半期における市場の見通しについてBatdongsan.com.vnの副局長であるNguyenQuoc Anh氏は、市場がワクチン接種の成功によって大きく影響されると述べた。
たとえば、米国、スウェーデン、ノルウェー等のワクチン接種率が50〜55%の国では、不動産価格の上昇率は9〜10%となっている。一方、ワクチン接種の完了率が50%未満の国ではこの数値ははるかに低くなっている。
ベトナム政府はベトナムに住んでいる外国人を含む民間のワクチン接種の実施にも多大な努力を払っており、7月にベトナムに空輸された800万回分のワクチンで接種者数は2021年の第3四半期に急速に増加する見込みがある。 ベトナム政府は大都市の労働者の50%が第3四半期にワクチン接種できるようにすることを目指しており、この計画は順調に進んでいけば、ベトナム不動産市場での取引件数が今後数ヶ月で急速に拡大すると期待されている。
今年下半期において取引件数の多いセグメントに関してQuoc Anh氏は、コロナウイルスを制御下に置けた地域は急速な回復を続けるだろうと述べた。 ベトナムのコンドミニアムと一戸建ては依然として市場で最も検索需要が高い2つのセグメントであり、特に住宅のニーズに応えるためのミッドエンドとアフォーダブル住宅がある。
多くの専門家によると、「サメ」と称されている大規模な外国人投資家が、ベトナム不動産、その中でも特に工業用不動産に焦点を当てる背景もあり、ベトナム不動産市場が年末に再び繁栄すると予測されている。従って、労働者向けの住宅やアパートの需要も増加するだろうと予測できる。
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