ベトナム海洋建設投資コンサルティング株式会社(MCIC Vietnam)の取締役会長兼総裁であり、日本の青見グループ(AOMI)からK-DPM技術の独占的技術移転を受けた同社のチャン・タイン・チュン氏は、カンゾーの大型プロジェクトの「基盤づくり」に携わることになった経緯について次のように語りました。
「Vingroupは、私たちに対し、K-DPM技術の技術的な有効性だけでなく、その技術がカンゾーの生態系に与えるプラスの影響をも証明するよう求めました。K-DPMが多機能な新素材を生み出し、地盤の安定性を高め、全体の沈下量を大幅に低減し、排出量を削減するとともに、マングローブ林の保全や天然砂の代替材料の再生に貢献できることが明らかになった時、Vingroupはコストが高いにもかかわらず、迷うことなくこの技術を採用しました。」
多くの埋立プロジェクトが依然としてコスト削減を優先し、従来工法を採用している中、Vingroupは果断な決断を下しました。同社は、カンゾーにおける「Vinhomes Green Paradise」プロジェクトにおいて、従来の5〜10倍の費用をかけてでも、K-DPM泥安定化技術を導入することを選択したのです。
最近、Vingroup傘下のカンゾー観光都市株式会社(Can Gio Tourism Urban JSC)は、MCIC Vietnamが代表を務める施工共同体と契約を締結し、K-DPM技術を用いて軟弱な泥土を再利用可能な造成材へと改質する取り組みを正式に開始しました。この技術は、世界的にも先進的な埋立施工の革命とされており、これまでに中部国際空港・羽田空港(日本)、浦東空港(中国)、チャンギ東空港・マリーナ湾(シンガポール)、**ニューヨーク港(米国)**などの著名な海上プロジェクトでも採用されています。
「これは単なるビジネス上の決定ではなく、未来の世代への責任を示す宣言でもあります」―MCIC Vietnamのチャン・タイン・チュン社長はそう強調しました。
この決断により、Vingroupは「ESG++」を単なる理念や書面上の概念ではなく、実践によって体現するベトナム企業の先駆者としての地位を確立しました。通常であれば、何百万立方メートルにも及ぶ浚渫土を海に投棄し、環境汚染を引き起こすところを、K-DPM技術はそれらを持続可能な建設資材へと再生させます。この技術は、ユネスコ世界生物圏保護区であるカンゾーの環境を守りながら、プロジェクトの強固な基盤を築くことを可能にしています。
Vingroupは、過去に例を見ない規模のグリーンテクノロジー投資を通じて、「持続可能な開発は“選択肢”ではなく、“果たすべき責任”である」ことを力強く証明しました。

Vingroupの厳しい基準に対して、K-DPM技術が確実に応えられる根拠は何でしょうか?
K-DPMは世界各地で成功を収めていますが、カンゾー地域は地質条件が極めて複雑であり、さらに事業主であるVingroupはESG++都市の構築という非常に高い目標を掲げています。このような条件下で、どのように技術の確実性を保証できるのでしょうか?
確かに、カンゾーは軟弱な地盤で圧密沈下性が高く、さらに塩水・汽水の影響が変動的という、あらゆる造成手法にとって極めて難易度の高い環境です。その上、「Vinhomes Green Paradise」は世界生物圏保護区に隣接しており、技術的にも環境的にも最高水準の要求が課されています。このような厳しい条件を前提に、私たちは長年にわたり培ってきたデータと国際的実績をもとに、K-DPMの耐久性・環境適応性・構造安定性を徹底的に検証し、Vingroupの基準を満たすことを保証しています。
しかし、私たちは大きな自信を持っています。というのも、K-DPM技術をベトナムに導入する際、MCIC Vietnamは一部の装置と工程をベトナムの気候・地質条件・コスト構造に適合するようローカライズしてきたからです。現在、この技術はベトナム科学技術省の公式認証を取得しており、大規模な港湾・海上都市プロジェクトへの適用に必要な法的および技術的基盤がすでに整っています。
施工面においても、K-DPMは数千万立方メートル規模の泥土を処理可能であり、1処理プラントあたり最大毎時1,000m³という処理能力を有しています。これにより、厳格な品質管理を維持しながら、プロジェクトの進捗と均一な品質を両立することができます。さらに、自動混合システムにより、混合比率・圧力・温度といった各種パラメータをリアルタイムで精密に制御。その結果、生成される材料は設計通りの強度・耐久性・荷重支持性能を確保し、Vingroupが求める厳格な技術基準を完全に満たす品質を実現しています。

